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黒風窯(黒川正樹) ごはん土鍋のこだわり

黒風窯(黒川正樹)の土鍋は、京都の工房で一つずつていねいに制作しています。信楽のごはん土鍋窯元で修行した経験と技術を受け継ぎつつ、機能性とデザインを両立したオリジナル土鍋を追求しています。

黒風窯(黒川正樹)のごはん土鍋には、見た目ではわからないたくさんの特徴があります。こだわりを知っていただくために、今回の記事でご紹介いたします。

黒風窯のごはん土鍋は、内側にゆるやかなカーブをつけています。このカーブによって、ごはんを炊いた時に対流が起こりやすくなります。対流によって「強く米が暴れる」ことで均一に火が通り、炊きむらがなく、ふっくらと炊き上がります。

フタを持つと、ずっしりとある程度の重みがあります。わざわざ陶土の配合を変えてまでフタに重みと厚みを出すのには理由があります。ひとつは割れにくくするため。もうひとつは、重みで密閉性を高め、内部に圧力をかけるためです。こうすることでよりごはんがおいしく炊き上がります。

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●圧力がお米のおいしさに関係する理由
米にはでんぷんが多く含まれていますが、生のままではおいしいと感じません。水と熱を加えてでんぷんをα化(粘化)させることで、もっちりと甘く感じるようになるのです。圧力が高い環境で米を加熱すると、よりα化が盛んになり、おいしいごはんに仕上げることができます。

土鍋はじわじわゆっくりと熱が伝わって最終的に沸騰温度まで上がる特性があり、素材の旨みや甘みを引き出すことに長けています。

この特性を最大限に生かすため、黒風窯のごはん土鍋がこだわっているのが「鍋底の厚さ」。底を厚くすることで、よりゆっくりと加熱できるのがポイント。ごはん炊きの火加減のセオリーとされる「はじめチョロチョロ、中パッパ」を自然に行っていることになり、おいしく炊き上げることができます。

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また土鍋は保温性が高いため、一度高温になればアツアツ。火を消しても余熱で食材の芯までしっかりと火を通すことができます。食材の旨みや甘みを引き出すには、低温の時間が長いことがポイントなので、土鍋の特徴とマッチしています。

鍋肌は目に見えない小さな穴があり、吸湿性に優れているので、適度に蒸気を逃して蒸すように火が通り「じっくりふっくら」仕上がります。これがお鍋調理がおいしいといわれる理由です。

黒風窯の鍋胴体や鍋底部分は、お米の白が映える黒一色に統一しています。フタの部分は金色の釉薬を取り入れ、取っ手はリボン状にするなど遊び心を加えています。

そのままキッチンや食卓に出しても可愛らしく、インテリアとしても楽しんでいただけたら…そんな気持ちでデザインしています。また簡単に丸ごと洗えるので清潔にお使いいただけます。

料理雑誌「料理王国2022.2」でも特集していただきました。

【購入時のご注意】
◆当窯の土鍋は、IHには対応しておりません。お買い上げの際、ご注意ください。

◆当窯の作品はすべて手作りのため、一つずつ表情が異なり、掲載している写真と多少異なる場合があります。それも作家の作品としてご理解いただけましたら幸いです。